男性不妊の原因

男性不妊として考えられる原因は、ひとつの原因によって起こるというよりは、いくつかの原因によって男性不妊 になると考えられます。

男性不妊の大きな原因

  • 1)精子がうまくつくれない
  • 2)精子を最後まで送り出せない
  • 3)精子の働きがわるくなる
  • 4)射精がうまくできない

この4つの原因に分けることになります。

男性不妊症の原因の症状の割合としては下記になります。(性機能障害は含まれていません)

  • 特発性造精機能障害 約60%
  • 精索静脈瘤     約30%
  • 閉塞性無精子症    約5%
  • ※78年から97年の4728名からのデータの結果

男性不妊の原因となる症状のトップは原因不明の特発性造精機能障害という統計がでています。


精子がうまくつくれない

精子がうまくつくれないという状況は、精巣でつくられる精子の生産性が悪いということになります。精巣とは「玉」 です。精子の生産性が悪いを、更にどのくらい悪いのかの段階があります。

  • 1)精粗細胞がまったくない
  • 2)精子形成過程の最初のほうで完全に発育が止まっている
  • 3)精子はつくられているが、その数が少なく質もよくない

などの3つの段階が考えられるとされています。段階によって、男性不妊の原因は変わってきますが、主に下記のような 原因が考えられます。

染色体の異常

精巣や精子の遺伝子情報を持つ染色体になんらかの異常があると男性不妊の原因に関係してきます。染色体に異常がある 場合には、精巣や精子に関する障害が起きやすいと考えられています。

染色体の異常のひとつとして、クラインフェルター症候群があり、これはXYの男性型の染色体にXの染色体がもうひとつ 加わり、精巣自体がうまくつくれずに精粗細胞が失われてしまう症状です。

停留精巣

胎児の時はおなかの中にある精巣は、生まれると同時に下に降りてきます。しかし、なんらかの原因によって降りてこな い状態を停留精巣と呼びます。

停留精巣になると、精子の生産性が悪くなりと言われています。両方とも精巣が降りてきていない状態を大人になって発 見した場合は、80%近くが男性不妊になる恐れがあるので、生まれてきた時や幼少期に発見できれば、良い対応方法がある かと思います。

ホルモンの異常

精子をつくるためのホルモンが、なんらかの原因によって働きが悪くなることで、精子をつくる能力が低下してしまう症 状です。

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)

腎静脈や下大静脈の流入部から逆流が起きことにより、血液がつる状静脈ソウにたまってしまうことを精索静脈瘤といい ます。この症状はほとんど左側に起こり、血管が腫れているので外からでも確認ができます。


物理化学的障害

精子は精巣でつくられますが、この精巣は体の体温より2〜3°ほど低くなっています。これは精子をつくる一番良い温 度とされています。

この精巣は長時間高温環境になったり、サウナなどに連続毎日入ったりすることで精子の数が減ることがあるそうなので、 出来るかぎり長期の高温環境はさける必要があるようです。

その他には抗がん剤の投与、環境汚染などがあります。また、アルコールも男性ホルモンの低下を進める作用があるので、 あまり飲み過ぎない方が良いかもしれないです。


外  傷

精巣は2つあるので、1つが外傷しても大丈夫と思ってしまいますが、精巣についてはもう片方にも影響ができくるので注 意が必要です。

血流障害

何らかの原因で精巣につながっている血管が詰まってしまう症状です。血管が詰まることで血液の循環が悪くなり、栄養が 行き届かないことで精子の元気がなくなり男性不妊の原因になってきます。

耳下腺炎性精巣炎

耳下腺炎性精巣炎とは「おたふくかぜ」です。成人になっておたふくかぜに感染すると、精巣にウイルスが侵入して、精巣 炎を引き起す可能性があります。精巣炎になると精子をつくる能力の低下がおこり、男性不妊の原因にもなってくると考えられ ています。

精子を最後まで送り出せない

精子が外に出るまでには、まず精巣上体を通り、精管(50cm)ほどの距離を進み、精管膨大部で一度待機して、尿道を通 り外に出て行きます。この道筋のどこかで異常があると精子が進むことができずに射精できなことになります

下記が精子の移動に関わる部位と原因です。

精巣輸出管
生まれつきの異常が原因
精巣上体
生まれつきの異常と繰り返す精巣上体炎
精管
生まれつき精管がない。そけいヘルニア手術時での切断
精のう・前立腺
生まれつき発育がわるい

精子のはたらきがわるくなる

男性不妊に関連する精子の働きを悪くする要因となるひとつは、外傷、手術、炎症、血流障害などで、今まで通れなかった 道が通れるようになることで、免疫反応が起こって抗精子抗体ができることがあります。この抗精子抗体によって精子の働きを 低下させられることが考えられます。

もうひとつは、精のうの炎症によるもので、炎症によって治癒しようとする白血球の働きが精子の働きを低下させてしまい ます。前立腺炎は非常に多い病気で、これによって精子の働きがわるくなってしまいます。

また、前立腺炎は一度かかると治療が困難です。クラジミアに感染することで発症しやすくなります。みやしみるような違 和感があったらすぐに検査することが必要です。

射精がうまくできない

射精ができないや射精までに時間がかかってしますような状況は、インポテンス(ED)の可能性があるのでここでは、詳細 を省かせていただきます。


逆行性射精

逆行性射精とは、普段閉じてるふたが開いた状態になっていることで、精子が膀胱へ入ってしまう症状です。これについて の原因は解っていません。考えられることとしては、筋肉を管理する神経に問題があるとこのような状況になると考えられます。

また、骨盤内の手術を受けた場合などもひとつの原因として考えられます。

脊髄損傷

脊髄損傷とは、射精感や射精があったりなかったりする症状です。この症状は、脊髄に損傷を受けている場合などに起こる 場合があります。

また、射精感がないのに射精してしまう。しばらくしてから射精が起こる。両方とも無いなどの症状も見られます。

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